アジアを読む文芸誌『オフショア』第三号 (BOOK)
¥1,650 (tax in)
仕様:四六判・並製本・176ページ・モノクロ
「ふとした瞬間、口からすべりおちる言葉に、日本以外のアジア地域への蔑みは含まれていないかーー例えば西洋地域に対して同じ言葉を使うかどうか? "対等"にアジアとつきあっているはずの現代にどうして「やすい」や「おいしい」ばかりが枕詞として並ぶのか? 歴史の話になったとき、「それは過去の話」と前ばかりを向いて記憶喪失を決めこんでいていいのだろうか」(本文より)
編集者・山本佳奈子さんの巻頭の言葉に深くうなずきました。
「やすい」や「おいしい」ではない、一歩踏み込んだアジアを綴る、アジアを読む文芸誌『オフショア』の第三号。今回もエッセイ/インタビュー/聞き書き/論考を通じて、アジアを紐解きます。さまざまな視点から過去を知ることで、カジュアルな交流の一歩向こう側へ。テーマは「後ろを振り返りながら前を向く」。
掲載内容
■武田力インタビュー「分断を越えるための演出術――俳優と民俗芸能の経験から」
聞き手・構成:山本佳奈子
■「芸術と力 ジョグジャカルタの知」金悠進
■「私は如何にして心配するのを止めてマレーシアの生活を楽しむようになったか」友田とん
■連載・第三回「台湾における市民による地下メディア実践と民主化との関係――1990年代の台湾の地下ラジオ運動を軸として」
『巻き起こった地下ラジオ旋風』和田敬
■聞き書き・第三回「営業のさちよさん」檀上遼
■「プンムルと追悼――演奏を通じた加害の歴史の語りなおし」齊藤聡
■「わたしと、中国の幾つかのこと」長嶺亮子
表紙装画:胡 沁迪(フー・チンディ)
ロゴ・表紙デザイン:三宅 彩